NUMBER64 芸者さんのファンデづきあいって?NUMBER64 芸者さんのファンデづきあいって?

ありのままの肌を、
私を、引き立ててくれるパートナー

芸者業との出会いがもたらした
美容意識の大転換

実は10代のころは、芸者業にはまったく興味がなかったんです。
そんな私が、たまたま助っ人として呼ばれたお座敷がありました。
そこで芸者業の魅力に触れ、この世界に足を踏み入れるようになり、早7年。
最近では芸者としてお座敷に上がるかたわら、日本舞踊家としても、活動するようになりました。

芸者としてお座敷に上がる時は、今日のような歌舞伎粉(白粉(おしろい))スタイル。
油を顔にひき、上から白粉を水で溶いたものを塗る、歌舞伎役者さんとおなじメイクです。
一方、日本舞踊の時は白粉ではなく、ファンデーションを塗った“素塗り”が基本。
ですから、ファンデを選ぶ際は自ずと「和装に似合う、肌から『艶』を感じるような色づきが薄いもの」に、手が伸びるようになりますね。
また、機能面では、乾燥やシワなども気になるので、リキッドタイプを選ぶようにしています。
私は混合肌なので、顔のパーツごとに、異なるタイプのファンデを使い分けることもあります。
鼻だけカバー力の強いファンデを使い、そのほかの部分はファンデを薄く塗る……とかですね。

肌を隠すファンデから、
肌を引き立てるファンデへ

現在では経験も重ねて、自分なりのファンデとのつきあい方がわかるようになりました。
でも、二十歳のころは厚塗りをしていた時期も……。当時はギャルメイクがまだ流行っていたころ。
「盛ってこそ!」とばかりに、暗めのファンデを塗り重ねていたので、毎晩メイクを落とすと、ファンデ色の水がシンクを覆うように流れるほどでした(笑)。

そんな私も、芸者と日本舞踊という仕事を通して、ファンデとのつきあい方が「隠すもの」から、「ありのままの自分の魅力を引き出すもの」へと変化
特に日本舞踊って、顔をどう見せるかではなく、主役は“踊り”なので、ファンデも「踊った時にどう映えるか?」という部分が重要になるんです。
そういった仕事を通した、意識の変化がそのままファンデの塗り方の変化につながったんだと思います。
あとは「探求心」。より美しくなろうという気持ちがないと、美容も先へ進めませんからね。

変わりゆく自分と向き合い、より美しくなるための手立てを追求する──
芸事もファンデも、本質は同じなのかもしれませんね。

この記事の回答者

篠崎 誓

芸者

回答者プロフィール

日本舞踊名取。
人づてに頼まれた“一日芸者”の経験をきっかけに花柳界へ。
その後、主人が引退する置屋を引き継ぐかたちでゼロから再建。
現在は置屋主人として自らも芸者として活動する一方、弟子の指導も。
また、日本舞踊家としても舞台・イベント・TVなどで幅広く活躍している。

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