NUMBER75 詩人・文月悠光さんがカウンターで出会ったファンデのお話って?NUMBER75 詩人・文月悠光さんがカウンターで出会ったファンデのお話って?

肌から輝きはじめる心とからだ

「若い子は肌がきれいだから、ファンデは要らないのよ。」

10代の頃、母から告げられた言葉。
それを素直に信じてきた私も、いつしか「若い子」から、闘う大人の世界に突入していたようです。

お化粧って実は少し苦手。特にファンデって、粉っぽくてお面のように被さるイメージ。
「早く元の私に戻らなきゃ」と夜中に焦りながらメイクを落とすのが常でした。

ある時、立ち寄ったコスメカウンターで「カラー診断してみませんか?」と声をかけてくれた美容部員のお姉さん。
イエローベースの私の肌にお勧めなのは、明るいベージュのファンデ。
勧められるまま、鏡の前に腰かけます。ポンポンポンポン……。

目を開けて驚きました。
ファンデは、私自身の肌のようになじんで、しっとりツヤめいて見えたのです。
軽やかでツヤのある肌は、透明感を帯びて立体的。
闘う私を、生き生きと守ってくれるようでした。

「肌、輝いてますよ」と微笑んでくれたお姉さん。心が浮き立つように嬉しかったなあ。

<著者コメント / メッセージ>
実体験を元に綴りました。
ファンデは、お化粧のベースになるものなので、変える時は結構勇気が要ると思います。
でもファンデを変えるタイミングは、私自身が変わりたい時なのかもしれません。
思い切って「新しいわたし」に飛び込んでみませんか。

この記事の回答者

文月 悠光

詩人

回答者プロフィール

1991年北海道生まれ。
中学時代から雑誌に詩を投稿し始め、16歳で現代詩手帖賞を受賞。
高校3年の時に発表した第1詩集『適切な世界の適切ならざる私』(思潮社)で、
中原中也賞、丸山豊記念現代詩賞を最年少で受賞。
最新詩集は『わたしたちの猫』(ナナロク社)。
近年は、エッセイ集『洗礼ダイアリー』(ポプラ社)、『臆病な詩人、街へ出る。』(立東舎)が若い世代を中心に話題に。
NHK全国学校音楽コンクール課題曲の作詞、詩の朗読、詩作の講座を開くなど広く活動中。

プロフィール写真撮影:飯田エリカ

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